APTC Adler Power Torque Clutch カズ・モーターサイクル


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クラッチレバー軽さの秘密は4本のスプリング

クラッチが重い原因とは・・・

クラッチ内部には、動力を伝えるクラッチプレートとフリクションプレートを密着させ、しっかりと押さえつけておくスプリングが入っています。クラッチレバーを握る力は油圧経路を伝わってスプリングを縮める方向に働きます。クラッチレバーの重さは、このスプリングの強さによって決まります。


APTCとノーマルの違い

左:APTC 右:ノーマル
左:APTC 右:ノーマル
DUCATIのノーマルクラッチは6本のスプリングが使用されています。これに対しAPTCはノーマルより少なく、かつ有効長の長い4本のスプリングを使用し、プレート同士の密着力を損なうことなくレバーの軽さを実現しています。



快適なレバー操作を実現するサポートスプリング

4本のサポートスプリングが、レバーが戻り、クラッチが繋がる際のショックを和らげます。このスプリングの作用によって、ベテランライダーの左手の様にスムーズなクラッチミートを可能にします。握り始め〜戻す迄、常に一定の力で、クセの無い自然な感触のレバー操作を実現し、スリッパー機能作動時等のレバーへの不快な振動もカットします。


ジャダーの発生を予防

ジャダーの発生原因

ジャダーは主に、半クラッチの多用によってクラッチプレート・フリクションプレートに偏摩耗(片減り)や歪みが生じ、クラッチミート時にエンジントルクが均一に伝わらなくなる為に発生します。特に乾式クラッチの場合、クラッチの摩擦熱の影響を受けやすく、走行距離が伸びてくるとジャダーが発生しやすいと言われています。


プレートの摩耗(同一走行条件でのAPTCとノーマルの比較)

クラッチプレート
左:APTC 右:ノーマル
フリクションプレート

左:APTC 右:ノーマル

SUPERBIKE 999を用いてほぼ同一条件で走行後の比較。

■左側写真:
ノーマルクラッチプレートは摩耗が進み表面がツルツルに。
これに対しAPTCは、表面のケバ立ちが残っており、まだ使用可能。
■右側写真:
ノーマルフリクションプレートは、まだら模様に焼けてしまっており、クラッチプレートと触れる部分が不均一になっている。これがジャダーの出ている状態。

同一条件であってもAPTCとノーマルでは、これほどの差が出てしまいます。


APTCジャダー防止の仕組み



半クラッチ〜クラッチミート〜加速までのクラッチの状態。
回転方向に従って、ヘリカル・トゥーシング・ジョイント上側(バイク装着状態では外側になります)の歯が下側の歯に滑り込むようにして噛み合い、クラッチプレート・フリクションプレートを密着させます。これにより、偏摩耗や無駄な滑りを抑え、ジャダー発生を防止し、クラッチプレートの寿命も長くなります。

この仕組みは、クラッチ自身がクラッチプレート・フリクションプレートを密着させる働きするため、クラッチスプリングを強化する必要がなく、むしろスプリングの本数をノーマルより減らすことにより、レバーの軽さをも同時に実現した技術です。



バックトルク制御

トルク伝達時のショックを吸収する仕組み(ノーマルとの比較)


クラッチ内部には、発進時やシフトダウン時など、エンジントルクがクラッチに伝わる瞬間に生じるショックを吸収する機構が組み込まれています。

ノーマルクラッチ

12個のラバーダンパーが組み込まれており、ラバーの弾力によってトルク伝達時のショックを吸収します。ラバーダンパーは走行距離を重ねてくると、熱の影響やラバー自体の経年劣化による硬化、変形などが起こり、弾力が次第に失われ、スムーズな働きができなくなります。クラッチのフィーリングが悪化してきた場合に、見落としがちな部分です。

APTC

一方、APTCは通常のクラッチとは異なり、クラッチを構成する主な部分(クラッチ・ハブ)が2つに分かれています。クラッチ・ハブ同士はヘリカル・トゥーシング・ジョイントと呼ばれる斜めに溝が切られた特殊な歯で噛み合わされています。トルク伝達時(発進)やバックトルク発生時(シフトダウン)、この歯に沿って一方のクラッチ・ハブがクラッチ・プレート同士を引き離す方向にスライドし、瞬間的にクラッチを滑らせることにより、伝達時のショックを逃がします。また、スリッパー機能作動時も同様の動きでバックトルクを滑らかにカットします。

作動概念図





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